耐熱・断熱構造材

製品概要

リオレックス製品

産業機器・装置における用途の多様化に伴い、耐熱構造材への要求も高まっております。
菱電化成ではアスベストを含まない材料として「ミオレックス」を製品化し、ユーザーの皆様より高い評価を頂いてまいりました。
更に研究・改良を加え「ミオレックスシリーズ」として、豊富な製品を取り揃えております。
ミオレックスシリーズは、優れた断熱性・機械強度、卓越した寸法安定性、抜群のコストパフォーマンス、アスベストを使用しない安全性、電気絶縁性、機械加工性等を兼ね備えた特徴があります。
又、ご使用により省エネルギー、歩留りの向上といったメリットを得られることから、近年の環境対応に適応した製品です。

利用効果図

断熱材としての効果

弊社耐熱構造材を断熱板としてご使用頂きますことにより放熱量を減少させ、大きな省エネ効果が得られます。
稼動初期の昇温時間の短縮、及び試し打ちの材料ロスの削減が図れます。
下図の通り金型温度140℃の評価では、加熱に要するエネルギーの約40%の省エネ効果があり、設定温度に到達する時間も約20%早くなります。
又、金型の温度分布の一定化、成形機本体への熱伝導を抑え、金型や成形機の寿命を延ばすことが出来ます。

断熱板による省エネ効果

省エネ効果グラフ

使用装置:80トン射出成形機 金型サイズ:380×320-340H 金型設定温度:140℃(カートリッジヒータ加熱)

製品ラインアップ

ミオレックス

品番 PMX-573
耐熱特性と経済性を兼ね備えたグレードです。
PMX-561 高耐熱性と経済性を兼ね備え、幅広い用途に対応できる汎用性の高いグレードです。
PGX-595
シリーズの中では耐熱性・機械的強度・寸法安定性等に優れた信頼性の高いグレードです。

耐熱ガラスエポキシ積層板

当社独自の技術でガラスエポキシ積層板を改良し強度・耐熱を高めた積層板です。 無機系材料にない高い機械強度が最大の特徴です。

品番 PGE-6771

特性

特性イメージ図

圧縮強度

圧縮強度図

圧縮クリープ

圧縮クリープ図

一般特性

項目 単位 前処理、方向 ミオレックスシリーズ 耐熱ガラス
エポキシ
積層板
PMX-573 PMX-561 PGX-595 PGE-6771
耐熱温度 250 500 400 200
圧縮クリープ性 180℃-10MPa
(200hr)
0.71 0.27 0.08 0.12
曲げ強度 MPa A,FW 100〜150 45〜55 130〜145 400〜500
圧縮強度 MPa A,FW 150〜200 120〜150 420〜480 500〜580
衝撃強さ
(シャルピー)
J/cm2 A,FW 1.5 1.1 2.5 4.5
熱膨張率 1/℃ A,FW 6.6X10-6 9.0X10-6 2.3X10-5 6.5X10-5
熱伝導率 W/(m・K) A,FW 0.3 0.3 0.3 0.3
体積抵抗率 Ω・cm ★1 FW 1012 1014 1015 1015
★2 FW 107 109 1013 1014
吸水率 水中浸漬24hr後 2.0〜5.0 4.0〜6.0 0.1 0.05
比重 A 2.0〜2.2 2.0〜2.2 2.0〜2.1 1.75〜1.95
備考 ◆鉄道車両用材燃焼試験不燃性
厚み5mm以上

◆鉄道車両用材料燃焼試験不燃性

◆鉄道車両用材料燃焼試験不燃性
厚み1mm

記号の説明 A:常態 FW:層に垂直
★1体積抵抗率は4hr/150℃乾燥後
★2体積抵抗率は100hr/25℃90%吸湿後
*耐熱温度の値は目安と考えてください。
*表内の値は保証値ではありません。

熱的特性

熱劣化後曲げ強度(各温度100hr劣化後)

熱劣化後曲げ強度図

熱劣化の圧縮強度(各温度100hr劣化後)

熱劣化の圧縮強度図

圧縮クリープ率(180℃−10MPa:300hr)

圧縮クリープ率図

用途例

品番 主用途
PMX-573 繊維機械用断熱板、車両用防熱板、一般機械装置用耐熱・断熱材料
PMX-561 タイヤ、ゴム成形機用断熱板、一般直圧プレス、金型用断熱板、ICモールド金型側面板、誘導加熱炉及び電気炉用絶縁板
PGX-595 ICモールド成形機用断熱板、精密金型用断熱板、電子部品搬送用及び検査治具、チクソモールド用断熱板、半導体製造装置、射出成形機用断熱板
PGE-6771 射出成形機用断熱板、ブロー成形機用断熱板、ゴム成形機用断熱板、精密金型用断熱板

ゴム用成形機(横型)

ゴム用成形機(横型)

ダイカスト成形機

ダイカスト成形機

高周波溶解炉

高周波溶解

射出成形機

射出成形機

ゴム成形機(縦型)

ゴム成形機(縦型)

標準製作寸法

品番 厚み(mm) 標準製作寸法(mm)
PMX-573 3 〜 30 1000 X 1000
31 〜 50 900 X 900
PMX-561 3〜 35 1000 X 1000
5 〜 25 950 X 1250
PGX-595 1〜 30 1000 X 1000
3 〜 30 1000 X 1200
PGE-6771 0.5 〜 50 1000 X 1000
0.5 〜 50 1000 X 1200
3 〜 50 1000 X 2000

*上記以外の寸法・厚み・その他仕様についてもご相談下さい。

保管、使用上の注意点

保管、使用上の一般的な注意点 備考
1.吸湿を防止して下さい。
  1. 高湿度の場所を避けて下さい。
  2. 温度の急変は避けてください。
    ※露を結び、特性低下の要因となります。
  3. 直接床の上へ置かないで下さい。
    ※床より直接湿気を吸収します。
特にPMX-573は高湿度下や水、蒸気等に触れる条件での保管やご使用はお避け下さい。
2.雰囲気に注意して下さい。
  1. 塩素、亜硫酸、炭酸ガス等の多発する場所を避けて下さい。
  2. 塩風が直接吹き込む場所を避けて下さい。
  3. じんあいの多い場所を避けて下さい。
    ※じんあいが湿気や有害ガスを吸収し絶縁を劣化させます。
  4. 高温(40℃以上)になる場所を避けて下さい。
3.直射日光を避け、
日陰又は冷暗所を選んで下さい。
  1. 直射日光による温度上昇により劣化を促進し、また有効寿命を短くします。
  2. 紫外線により変色や劣化が促進されます。
  3. 直射日光により重合、その他反応が促進され変質が早くなります。
4.その他
  1. PMX-561、573は200℃を超える温度では、使用当初、発煙、臭気が発生することがありますが、微量含まれる有機物の分解ガスで異常ではありません。 尚、差し支えのある場合は追加熱処理等の処理が可能ですので別途ご相談下さい。
  2. 精密厚み研磨に関しまして
    御客様からの厚み精度の御要求に基づきまして、高精度な研磨装置を導入しております。 材質にもよりますが、定尺サイズ1枚中の厚みのバラツキは0.02mm程度まで御対応可能ですので、 弊社までご相談いただけますようお願いいたします。
  3. 平行度、平面度等に関しまして
    御図面・注文書等にて、平行度や平面度等をご指定される場合がございますが、弊社の有機、無機積層板は、 材質並びに断熱板としての実使用上の影響を考慮して、幾何公差としての平行度、平面度では管理せず、 厚みのバラツキ(積層板1枚の中の最大と最小の厚み差)で管理いたしております。
    《例》平行度0.05指示の御図面の場合、厚みバラツキ0.05mm以内を管理基準として運用しております。
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